平成24年度 春夏

平成24年度 秋冬

平成23年度 春夏

平成23年度 秋冬

八重西地区 稲作復元事業(平成24年度 秋冬)

(1)稲刈り・ハデの準備・ハデ干し

平成24年10月14日 日曜日

 

稲刈り
 稲穂が実り収穫時期となったので、稲刈りをしました。
 今回も腰紐を巻き藁束を腰につけて、作業しています。
 稲はカマで4株(1束)ずつ刈り、8株を藁で縛ります。
 稲は刈った度には括らず、4~5束刈っておいてそれらを束ねる時に腰を伸ばして休めます。
 後にハデにかけやすいように、束は切り端から約3寸(約15~16cm)の位置を縛ります。
 また縛った稲束は、小判形にしておくとハデにかけやすくなります。

 
稲を刈っています。   刈った稲を束ねます。


ハデの準備
 刈った稲を干すために、ハデ(稲架)を藁で縛って立てていきます。
 今回高さは2段で作り、上段には雨よけも作る為、下段よりも長めにしています。
 昔は、各家庭でハデの立つ位置が決まっていたため、稲刈りの途中から男性がハデを立て始め、女性や子どもがハデの場所周辺に稲束を置いていき、効率よく作業を進めていました。

   
ハデを藁で縛っている様子。   ハデを支えるスケを立てています。   ハデが出来上がります。


ハデ干し
 稲束を1:2で分け、少ない方を折り曲げ、ハデに掛けていきます。
 ハデにかける時は、分けた稲束の少ない方と多い方を交互に掛けていくことで、ハデ両面の厚みを均等にします。
 稲束の内部に水を入れないため、上部に稲束を寝かせて置き、雨避けにします。
 雨避けの稲束が落ちないよう、その上に稲束を半分に分けて掛けます。

   
ハデの端にも稲束をかけ、稲で結び固定します。   ハデ上部の雨避けになる部分を整えています。   ハデ干しが完成しました。


(2)藁の準備(藁そぐり)

平成24年10月23日 火曜日

 

藁の準備(藁そぐり)
 米を保管する俵を作るためのコメワラとモチワラを準備しました。
 藁束の穂先部分をねじり持ち、穂先から切り端に向かって手櫛をかけます(そぐるとも言う)。
 手櫛をかけることで、藁束から出ていた葉の部分がなくなり、茎の部分が残ります。
 そぐった藁束は笠が減るので2束分を藁2~3本で一括りにします。
 今回はモチワラの代わりに赤米の藁を使用しました。

   
藁束を手櫛でそぐっています。

  そぐった藁を足で踏み、引き抜きます。   そぐった藁2束を一括りにします。


(3)藁の準備(藁叩き)・豆の収穫・豆のハデ干し・俵作り

24年10月24日 水曜日

 

藁の準備(藁叩き)
 乾いた藁は切れやすいので、軽く水でぬらし、二人一組で叩いていきます。
 一人は平たい石の台の上に藁束を置き、均等に叩けるようにねじりながら押さえます。それをもう一人が木槌で叩いていきます。
 穂先は弱く、根元に向かうほど強く叩き、柔らかくします。
 表面の藁が柔らかくなったら、内部の藁が外に出るよう束ね直し、同様に叩きます。

 
藁束を水に浸しています。   木槌で藁束を叩いています。


豆の収穫
 実った小豆と大豆を収穫します。
 成熟した豆は莢から落ちてしまうので、あらかじめ摘み、残ったものは根ごと引き抜きます。
 大豆は大きいもので2~3株、小さいもので4~5株、小豆は株が大きいので1~2株を、ハデにかけやすく二股になるよう藁で束ねます。
 本来、乾燥した株を引き抜くのですが、今回は青いまま抜いて乾燥させます。

   
成熟した小豆を手で摘んでいます。

  大豆を引き抜いています。   二股に束ねた大豆。


豆のハデ干し
 束ねた豆をハデに干していきます。
 ハデの設置場所は特に決まっておらず、移動時に豆を落とさないために、莢から豆を出す作業場所に近いところに設置していました。
 ハデは稲と同様に立てますが、稲より低い位置から3段くらいに作ります。
 今回は量も少ないことから2段で作りました。

 
大豆をハデに干しています。   大豆・小豆をハデに干しました。


俵作り(小縄作り)
 俵を編む時に使用する小縄をモチワラで作ります。俵1つには、8尋(1尋は両手を広げた長さ)の小縄が必要です。
 藁4本を2本ずつに分けて、手をすり合わせるようによりを掛け緩めに細く作っていきます。
 藁を継ぎ足す時は片方に藁を足し一回よりをかけ、もう一方に藁を足し、よりをかけ編みます。この時はほどけないようきつめによりをかけます。

 
藁によりをかけながら編んでいます。   8尋の長さの小縄が出来ました。


俵作り(菰編機の準備)
 俵を編む時には菰編機を使用します。
 まず作った小縄を、2尋程度のもの2本、それより少し長めのもの2本の計4本に切り、両端に菰槌を付けます。
 菰編機上部4か所に1本ずつ取り付けます。
 俵菰の外側より内側の方が厚みが出るので、外側2か所に短めの小縄を、内側2か所に長めの小縄を取り付けます。

 
小縄に菰槌を付けています。   菰槌を菰編機に取り付けます。


俵作り(俵編み)
 俵は内俵・外俵・サンダワラを組立て作ります。
 今回は外俵を編みました。
 藁を数本取り、菰編機の上部に乗せます。4組の菰槌のうち1つ飛ばしで2組の菰槌を使い、手前と奥の菰槌を入れ替えて編みます。この時、奥の菰槌を手前に強く引き、藁を締めます。
 続いて藁を足し、別の2組の菰槌で同様に編み、この作業を繰り返して81目編んでいきます。 
 編み終わると、初めと終わり部分を結んで筒状にし、俵の両端の藁を押切で切り整えます。

   
編み始めました。

  外俵を編んでいる様子。   俵の端部分を整えています。
       
出来上がった俵。

       


俵作り(サンダワラ編み)
 サンダワラとは俵の蓋にあたる部分です。
 事前に作られているサンダワラを編むための台の径を目安に作ります。台があることで、作る際の腰の負担も少なくなります。
 台の上に70~75センチ程度のコメ藁を一握りづつ十字になるように置き、編んでいきます。
 出来上がったサンダワラの大きさは8寸(24~25センチ)程になります。

 
サンダワラを編んでいます。   出来上がったサンダワラ。


俵作り(内俵の口閉め)
 事前に作ってあった内俵の端の片方にサンダワラを付け、米を入れる準備をします。
 まず俵の端から俵の一節目までを外・内側と曲げて折り目を付け、一節目に4か所(対角線状になるよう)、サンダワラを固定する小縄を付けます。
 端を俵内側に折り込んでサンダワラをのせ、小縄で十字に縛ります。
 サンダワラは、作る時に上になっていた、藁が飛び出ている部分を上にして俵に取り付けます。

 
サンダワラ固定用の小縄が付き俵の端を内側に折り込んでいる様子。   サンダワラが付いた内俵。


(4)ハデおろし

平成24年11月2日 金曜日

 

ハデおろし
 乾燥した稲をハデから降ろしていきます。
 あらかじめ、稲束をくくるための縄(ツガワという)を、藁を使ってないます。
 ツガワの上に、稲束を20束程度のせ、括ります。
 のせる際、稲束は左右の量を均等にするため、半量は穂先の向きを換えておきます。
 オイコにのせる稲束は、身長の高さになるほど乗せて、納屋まで運びます。
 今回は雨を含んで稲藁が重くなっていたため、10束を1くくりにし、通常より少ない量を、上本家まで運びました。

   
藁数本を手で擦りあわせ縄をないます。

  2本の縄の穂先部分を結びます。   結ぶと1本のツガワになります。
   
ハデから稲束をおろしています。

  ツガワの上に稲束をおき、くくります。   負い子には縄がついており、藁束を覆って固定します。
       
負い子で藁束を運んでいます。

       


(5)ハデ解き・豆のこなし

平成24年11月5日 月曜日

 

ハデ解き
 ハデ干しが終わったので、ハデを解きます。
 ハデは中間部分から解くとハデ木が折れることもあるため、組む時とは逆の端から解いていきます。
 ハヤモノ(早稲)の場合は、ハデを結んでいた藁を手でほどき、保管しておいてオソモノ(晩稲)のハデを組む時に再利用します。
 晩稲のハデを解く場合は、藁は再利用しないので鎌で切りはずします。
 今回は晩稲ですが、鎌と手作業で外していきました。

   
ハデを組んでいた藁を鎌で切り外します。

  藁を手で外しています。   再利用する時は束ね吊るします。
       
ハデを解いています。

       


豆のこなし(脱穀~選別)
 筵の上に乾かした豆の束を置き、ブリや木槌で叩き、豆を殻から外します。
 外れた豆は殻や葉、砂などと混じっているため、トオシ・竹箕を使って選別します。
 最後に豆を板箕に入れて傾斜をつけることで、良い豆と悪い豆に分けます。

   
ブリを豆束の上に振り落としています。

  木槌で豆を叩き、殻から身を外します。   カズラドオシで選別しています。
   
竹箕を傾け、ゴミと豆を分離させています。

  軽いゴミを息で吹き飛ばします。   きれいな丸い豆は転がり落ちます。
       
形の悪い豆やゴミは残りました。

       


(6)俵の準備

平成24年11月7日 水曜日

 

俵の準備(口止めの準備)
 米を入れた後、俵の口閉めをする為に、外俵の両端から一節目に縄を取り付けます。
 目貫通しという大きな針状の道具を使い、4尋程度の縄を縫うように取り付けていきます。
 縄が付いたら、サンダワラを小縄で固定した内俵を外俵に入れます。
 実際に米が入ると、俵の形が変わってしまうため、俵の底になる部分は縄で仮止めしておきます。

   
目貫通しに縄を付けました。

  俵に藁を縫いつけています。   左が外俵、右が内俵です。
   
外俵に内俵を入れます。

  俵の底部分を縄で仮止めしておきます。   俵の準備完了です。


(7)脱穀・籾摺り・精米・俵詰め・畦豆の利用・ほこり落とし

平成24年11月11日 日曜日

 

脱穀
 足踏脱穀機と千歯扱を使って脱穀しました。
 脱穀した籾米は通し・唐箕・板箕を使って、良い米と悪い米やゴミを分別しました。

   
足踏み脱穀機で脱穀しています。

  籾米は下に落ち、通しにはゴミが残ります。   板箕を振ることで籾米とゴミを分離させます。


籾摺り
 トウスを使って籾摺りをしました。
 籾摺りをすることで、籾米の籾が外れ玄米になります。

 
トウスを挽いて米から籾を外しています。   唐箕で籾殻と米を選別しています。


精米
 カラウスを使って精米します。
 土間に埋められた臼に米を入れ、足踏みの杵でつくことで、
 玄米から糠が外れて白米になります。

カラウスで精米しています。


俵詰め
 俵に漏斗をさし、一斗升で計った米を4斗入れます。
 米を入れたら、内俵にサンダワラを取り付け、外俵の口をふさぎます。
 前回準備した口止め用の縄を、口の中央に向かって編んで外俵の口止めをします。
 仮止めした反対側の口も同様に止めます。
 俵の隙間から米がこぼれないために、俵締め機を使い、縦横に縄を締めていきます。

   
漏斗を使って、俵に米を入れています。

  外俵の口を縄で編むように閉じていきます。   きれいに閉じられました。
   
俵締め機を使い縄で俵を締めています。

  縦方向に縄を締めています。   俵からはみ出ている藁を切り整えています。
       
俵が出来上がりました。

       


畦豆の利用(豆腐・餅作り)
 畦に植えた大豆で豆腐を、小豆で餡子を作り餡餅になりました。

 
収穫した大豆で豆腐を作りました。   収穫した小豆で作った餡子が入っています。


ほこり落とし
 4月のヤバコリから始まった稲作も、無事俵詰めまで終わり、労を労うためにほこり落としを行いました。
 朝から八重西地区のご婦人の方々が準備された、新米で作ったムスビや畦豆で作った豆腐・餡餅を囲みながら、 一年間を振り返り談笑しました。

 
ほこり落としの様子。   新米で作ったムスビです。


(8)藁の準備・俵編み・草履つくり

平成25年1月24日 木曜日

 

藁の準備
 冬の間は収穫後の藁を使用し、翌年の農作業や生活に使う道具を作ります。
 今回の事業では、秋にも同様の作業をしていますが、本来は冬の仕事なので、改めて縄・俵菰・草履を作る作業を記録しました。
 まずは藁の下準備をします。
 茎の部分を使うため、藁の先端をにぎり、穂から根元に向かってそぐり(手ぐしをかけるようにしてハカマ等を取り)、藁を束ね直しておきます。

   
藁をそぐります。   そぐった藁の端を揃えます。   そぐった藁を束ねた様子。


俵編み
 準備しておいた藁で縄を八尋程綯います。
 縄は4本に切り分け、8個のツツラコ(菰槌)を両端に取りつけます。
 縄のついた菰槌を、菰編み台に取り付けます。
 数本の藁を緯に、ぶら下げた菰槌を入れ替えながら俵を編んでいきます。
 編んでいく時、俵の両端が均一になるよう藁は穂先と根元が交互に足していきます。

   
藁で小縄を綯っています。   菰槌用の小縄の長さを図っています。

  小縄の端を切り、四分します。
     
縄の両端に菰槌を取り付けます。   菰編み台で俵を編みます。    


草履作り
 藁草履・草鞋・藁靴などの履物も、冬季にたくさん作り貯めておきました。
 日常よく使われた草履などは、家族の人数にもよりますが、大体一軒につき百足くらいまとめて作り、一足を組にして掛けて保管しました。

   
芯になる縄を親指に掛け、藁を編み込んでいきます。

  途中で藁を綯い、鼻緒を取り付けます。   親指に掛けていた芯縄を反対側から引っ張り、草履を締めます。
   
竹製のオタテ。片側に切込を入れ、縄を挟めるようになっています。

  オタテに前緒を挟み、草履に通して横緒を固定します。   草履のささくれをハサミで切ります。
ぞうり        
出来た草履を一組に結びます。